こんにちは(^^♪

講師の井手　麻美です。

実はだいぶ前になりますが、私自身甘酒が好きでよく飲んでいたことがあります（しかもガブガブと笑）。

ただその時は、何も考えず飲んでいましたが、現在は何でも適量摂取って大切だと思っています。

特に私の場合、健康診断で血糖値が高くなった経験があるので、気を付けています（今は正常値）。

よく初めて来られる生徒さんから質問を受けるのは

「甘酒（甘麹）を低糖質スイーツに使わないんですか？」
という内容です。

砂糖をほとんど使わないので、じゃあ甘味を付けるのに砂糖ではない甘酒を使うといいのでは？

というご質問です。

甘酒（甘麹）を低糖質に使わない理由

結論から言えば、低糖質スイーツには甘酒は使いません。

その理由は「糖質が高いから」です。

★甘酒の栄養成分★

100gあたり 105kcal, 73.8gとなっている。水分を除くと主成分は炭水化物

たんばく質 1.3g, 脂質 0.1g,糖質 24.5g, 食物繊維 0.3g

通常、食事で摂ったでんぷん（ご飯などに含まれる）がブドウ糖に分解されるには30分以上かかりますが、

甘酒はすでにブドウ糖に分解され吸収がよいのですが、これは血糖値が上がりやすいのです。

以下が甘酒の糖質が高い理由です。

甘酒が糖質が高い理由は、製造過程で米や麹を発酵させることによって糖分がアルコールや他の成分に変化するためです。

主成分の糖質は主にブドウ糖や麦芽糖です。

でんぷんとブドウ糖の消化・吸収の違い

でんぷんとブドウ糖の消化・吸収は、体内で異なるプロセスを経ています。

以下に、それぞれの違いを説明します：

でんぷんの消化・吸収:
口腔内での消化: でんぷんの消化は、まず口腔内で始まります。

唾液中に含まれるアミラーゼと呼ばれる酵素によってでんぷんが糖に分解されます。

胃での作用: でんぷんは胃に達すると、口腔内のアミラーゼの作用が一時的に停止します。胃酸の存在で酵素の活性が低下するためです。

小腸での完全な消化: 小腸において、膵液が分泌され、腸壁からの腸液もでんぷんを分解します。

最終的に、単糖類であるブドウ糖、マルトース、デキストリンなどに分解されます。

吸収: 分解された単糖類は、小腸の粘膜上にある吸収細胞を通して吸収され、血流に取り込まれます。

ブドウ糖の消化・吸収:
消化の不要な単糖類: ブドウ糖は単糖であるため、消化酵素の働きを受けずにそのまま吸収されます。

吸収: 小腸の粘膜上にある吸収細胞を通して吸収され、血流に取り込まれます。

要するに、でんぷんはまず複雑な炭水化物であり、唾液や膵液などの消化酵素によって段階的に単糖類に分解されます。一方、ブドウ糖はすでに単糖であるため、そのまま吸収されます。

甘酒に含まれるブドウ糖をとると急激に血糖値が上がるメカニズム

ブドウ糖（グルコース）を摂取すると、急激に血糖値が上がる主なメカニズムは、以下のような過程によるものです。

摂取したブドウ糖の吸収: 摂取したブドウ糖は主に小腸で吸収されます。

小腸の細胞には、ブドウ糖を吸収するための輸送体が存在します。

吸収後の血糖上昇: 吸収されたブドウ糖は血流に乗り、全身に運ばれます。これにより、血中のブドウ糖濃度が上昇します。

インスリンの分泌: 血中のブドウ糖濃度が上昇すると、膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンは細胞にブドウ糖を取り込むよう促し、肝臓でのブドウ糖の生成を抑制します。

細胞内へのブドウ糖の取り込み: インスリンの作用により、特に筋肉や脂肪細胞などの細胞がブドウ糖を取り込みます。これにより、細胞内のエネルギー供給が増加します。

このプロセスにより、血糖値が急激に上昇します。

急激な血糖値の上昇は、糖尿病や他の健康問題と関連している可能性があります。

甘酒が血糖値にどのように影響するのか

以下は、甘酒の糖質が高い理由と、それが血糖値にどのように影響するかについての説明です。

①発酵プロセス: 甘酒は米や麹を発酵させて作られます。

この発酵プロセスにより、米の中のでんぷんがアルコールや糖に変化します。

この糖は、発酵が進むにつれてアルコールと二酸化炭素に変換されずに残り、結果として糖質が残ります。

②ブドウ糖と麦芽糖が豊富: 甘酒の主成分である糖は、主にブドウ糖や麦芽糖です。

これらは単糖で、他の形の糖質よりも吸収が速い性質があります。

単糖は複雑な消化過程を経ずに直接吸収されるため、他の糖質や食物よりも迅速に血流に取り込まれます。

この急速な吸収により、血液中のブドウ糖濃度が急激に上昇します。

血糖値を上げる理由は、これらの糖質が摂取された際に体内で吸収され、血液中のブドウ糖の濃度が上昇するからです。

急激な血糖値の上昇は、膵臓からの急激なインスリンの分泌を引き起こし、これが結果的に血糖値を下げようとします。

決して甘酒を摂取してはいけないという訳ではなく、上記理由から飲みすぎに注意する必要があるということです。

少量飲む分に関しては、腸活の観点から言えばメリットがあるかもしれません。

ただ現在、血糖値が高い方・Ⅱ型糖尿病・ダイエット中の方は飲む量に気を付けてください。

血糖値だけでなく甘酒の過剰摂取が太る理由

甘酒が太る理由は、いくつかの要因に関連しています。以下はその主な理由です。

①高カロリー: 甘酒には米から抽出された糖分が含まれており、これがエネルギー源となります。

糖分はカロリーを提供するため、摂りすぎると体重増加の原因となります。

②糖分の急激な上昇と下降: 甘酒に含まれる糖分が急激に血糖値を上昇させ、それに続いて急激に下降させることがあります。

これが続くと、空腹感や食欲が増し、食事の摂り過ぎや間食の誘因となります。

③過剰な摂取: 甘酒が美味しいため、ついつい過剰に摂取してしまうことがあります。過剰なカロリー摂取は体重増加につながります。

④栄養バランスの欠如: 甘酒は主に糖分を含んでおり、他の栄養素のバランスが偏っていることがあります。

栄養バランスの欠如が食事全体で続くと、体重管理が難しくなります。

ただし、甘酒には発酵によって生成された有益な微生物や、ビタミン、ミネラルも含まれています。

適切な量で摂取すれば、健康に良い影響もあります。バランスの取れた食事と適度な運動も重要です。

私は低糖質スイーツ・パン作りを通じて、健康で楽しい人生を送れる方が増えることを切に願い、この仕事をしています。

シュクセお菓子教室

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